About 「私らは、大麦で育ったようなもんや」 島のお年寄りがそう言うように、男木島ではかつて、大麦がたくさん栽培されていました。今では木が生い茂る島のてっぺん近くまで、昔は大麦畑が続いていて、島民たちは少しでも多く収穫しようと、所狭しと大麦を植えていたのだそう。 そんな環境で培われた男木島の特徴的な食文化のひとつに、毎年秋に各家庭で作られる「男木味噌」があります。男木味噌づくりは、麦を炊いてはったい粉などと混ぜ、「むしろ」の上で2〜3日寝かせて麦麹を作るところから始まります。その麦麹で仕込んだ味噌やひしおは、焼き魚や野菜につけたり、ご飯のお供にしたり、味噌汁を始めとする料理に使ったりと男木島民の食卓の定番です。 製法は同じでも、家庭によって、または作る年によって、少しずつ味が違う男木味噌。男木島に来て以来、そのしみじみとした味わいが、私の日々の食卓にも欠かせないものになりました。 私も、上手な島民たちに教わりながら、昔のように大麦を育てるところから始めて、麦麹を仕込んでみたい。うまくできたら、伝統的な男木味噌に加え、麦麹を使った新しい食品やお弁当も作って、島内外の人たちに届けたい。 そうして始まった「オギとムギ」では、男木島の人と自然が築いてきた「麦麹」の食文化を伝承・アップデートし、島民にも島外の人にも美味しく食べてもらえる麦麹食を届けることを目的として、次のことに取り組みます。 Projects 男木味噌を中心とする、麦麹を用いた食品づくりと販売 麦麹食品を用いたお弁当づくりと販売、島民への配達 男木島内における大麦栽培 各活動の様子は Facebook / Twitter / Instagram / Blog でお伝えしていきます。一歩一歩ではありますが、見守っていただけたら嬉しいです。